【体験談】イギリスのバンガード証券口座でインデックスファンドを運用してみた

eyecatch
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海外のインデックスファンドはバンガードが良いと聞いたんだけど、証券口座は開けるの?

海外に在住なのですが、資産運用するのにおすすめの証券会社はありますか?

バンガード証券は拠点がある国に在住の方が開設できます。私はイギリスで利用していますが、メジャーなバンガード証券の商品を購入でき、手数料も安いです。

この記事を読むと、次のポイントを知ることができます。
①世界最大の資産運用会社、バンガード証券について
②バンガード証券の口座開設・運用に関する手数料について
③イギリス・バンガード証券における米国S&P500銘柄について

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バンガード証券(Vanguard investments)とは

バンガード証券(Vanguard investments)とは

バンガード・グループの概要

バンガード・グループとは、1976年に初の個人投資家向けインデックスファンドを売り出した、低コストインデックス運用のパイオニア。今では3000万人を超える顧客を抱える、世界最大の資産運用会社となっています。

そのロゴには帆船がトレードマークとして描かれていて、まさに資本市場という海を航海する投資家にとっては、証券会社は船のような存在ですよね。

最近”バンガード”の名前を有名にしたのが、中田敦彦のYoutube大学の存在です。2020年6月に公開されたお金の授業シリーズの総まとめ編で、あっちゃんが16冊の本を読んで2つだけおすすめしていた銘柄が、バンガード米国インデックスファンドS&P500の商品でした。

動画を見たい方は、こちらをご覧下さい。

バンガード証券に口座を開設できる国

バンガード証券に口座を開設できる国

そんなバンガード証券ですが、商品のインデックスファンド自体は世界中どこでも各国の証券会社を通じて購入することができます。しかし、バンガード証券の口座はどこでも開設できる訳ではありません。下記がバンガードのグローバルページで記載されている、支店がある国となります。

アメリカ:アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ
アジア・パシフィック:オーストラリア、香港(個人向け撤退予定)、日本(撤退予定)、中国
ヨーロッパ:オーストリア、アイスランド、ポルトガル、ベルギー、イタリア、スペイン、デンマーク、リヒテンシュタイン、スウェーデン、フィンランド、ルクセンブルク、スイス、フランス、オランダ、イギリス、ドイツ、ノルウェー
出典元:バンガードグローバルサイト

日本の支店は残念ながら2020年8月に撤退のアナウンスがあり、順次Webサイトなどが閉鎖となる予定とのことです。

私が住むイギリスでは、証券会社の手数料は日本と比べて非常に高額です。そんな中バンガード証券は手数料の安いプラットフォームを提供しており、口座を開設して活用しています。

またイギリスは日本のNISAのお手本となった非課税投資制度ISAがあり、年間£20,000(約280万円)まで無期限で非課税となります。もちろんバンガード証券の投資でも利用できます。

イギリスISAに関する記事はこちらをご覧下さい。

それでは、イギリス・バンガード証券の手数料について詳しくご紹介します。

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バンガード証券で口座開設・維持に必要な手数料は?

バンガード証券で口座開設・維持に必要な手数料は?

こちらはイギリスのバンガード証券の手数料のページに明記されている絵です。手数料は主にファンド管理手数料(Fund management costs)口座維持手数料(Account fee)の2種類のみから構成されています。

ファンド管理手数料(Fund management costs)

この管理手数料が更に3種類に分類されますので、それぞれ説明します。参考にイギリスのバンガード証券の手数料の幅も参考に記載します。

信託報酬(Ongoing costs including OCF) [0.06~0.78%(Vanguard UKの場合)]

これはファンドの管理・運営のための経費で、ファンドを保有している間バンガードに対して払い続けなければならない手数料です。ファンド価格は、元々この手数料分差し引かれたものとなっています。

取引手数料(Transaction costs) [-0.05~1.63%(Vanguard UKの場合)]

これはファンドの投資先商品の売買に関する手数料で、信託報酬と同じくファンド価格から差し引かれて徴収されています。

ワンオフ手数料(One-off costs) [0.02~0.23%(Vanguard UKの場合)]

ETFを売買する際に発生するスプレッドに関する費用も、同じくバンガードのファンド価格に織り込まれています。

口座維持手数料(Account fee)

これはバンガード証券が顧客にオンラインサービスを提供する為の手数料です。手数料は日々計算され、四半期毎に口座から引き落とされます

イギリスのバンガード証券の場合、この口座維持手数料は年率0.15%です。私は最初の四半期で£4,000程ETFを購入しましたが、その手数料は£1でした。これは全般的に手数料が高いイギリスの証券会社の中では格安ですね。

口座維持手数料(Account fee)
私の口座にて発生した手数料の記載

手数料まとめ

手数料まとめ

イギリスのバンガード証券に口座開設をしてファンドを購入すると、ファンド管理手数料口座維持手数料の2種類が掛かることを説明しました。

逆に言うと、これ以外の手数料は必要ありません。また口管理手数料については、非常に低コストに抑えてファンド価格に既に反映されているので、別途引かれることもありません。

他の証券会社だと別途必要になることが多い、口座を開設する、ファンドを売却して換金する、口座を閉鎖する、ファンドを他の口座に移管する、等の手数料が無いんです。

これは、海外駐在のようにある一定期間だけ海外に滞在するような方にとって、現地での投資のハードルを下げてくれます。まさに私には最適のファンドでした。

ちなみに、ファンド商品毎の全ての手数料はこちらのファイルで次のように詳細に網羅されていますので、詳しく見てみたい方はご参照下さい。

手数料まとめ2
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イギリス・バンガード証券のETFについて

イギリス・バンガード証券のETFについて

最初にも書きましたが、バンガード証券は世界で最初にインデックスファンドを販売したパイオニアです。その商品には、世界中の株式を組み込んだETFが数多く揃っていますし、債券の取り扱いもあります。

ここでは、私がイギリスで開設したバンガード証券で実際に購入している銘柄、米国バンガード・S&P500についてご紹介します。先に紹介した中田敦彦のYoutube大学動画にもおすすめ銘柄として出てきたものですね。

米国株インデックスファンド S&P500(VUSA)

イギリスのバンガード証券のプラットフォームで購入できるS&P500に関するインデックスファンド商品が、「S&P 500 UCITS ETF (VUSA)」です。

1点注意したいのが、アメリカVangurardや日本でも楽天・SBIなどを通じて購入できるニューヨーク証券取引所に上場しているETF「Vanguard S&P 500 ETF(VOO)」とは少し異なるものです。

UCITSとは、Undertaking for a Collective Investment in Transferable Securitiesの略称で、EU(欧州連合)の法律に沿って設立・運用されている投資ファンドのことです。そしてこのファンドはロンドン証券取引所に上場している銘柄となっています。

このVUSAの詳細情報を書きにまとめておきます。

S&P 500 UCITS ETF (VUSA) ※2020年11月時点の情報です
ファンド総額:$23.8 Billion
信託報酬手数料:0.07%
取引手数料:0.01%
ワンオフ手数料:0.02%
口座維持手数料:0.15%
合計手数料:0.25%

ちなみに、アメリカのバンガード証券口座や、日本の各証券会社を通じて購入できるS&P500インデックスETFのVOOについては、

Vanguard S&P 500 ETF (VOO) ※2020年11月時点の情報です
ファンド総額:$557.0 billion
信託報酬手数料(経費率):0.03%

さすがVOOはファンド規模がVUSAの約20倍と巨大なので、信託報酬(経費率)も非常に安くなっていますね。アメリカのバンガード証券で口座を持っている方は羨ましいです。

ただ、もし日本の証券会社を通じて購入する場合はこれに対して窓口となる各証券会社の売買手数料が発生し、例えばSBI証券の場合は0.495%となります。

それを考えると、イギリスのバンガード証券の方がトータルでも0.25%と安い手数料となっており、オリジナルのプラットフォームを利用する恩恵を受けることができていると言えるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。バンガード証券全般について、また実際にイギリスでバンガード証券に口座を開設した場合に必要となる手数料や、超メジャーETF 米国インデックスファンド S&P500の詳細とアメリカ・日本で購入できるファンドとの違いについて解説しました。

是非海外在住の方はバンガードプラットフォームでのインデックスファンド運用も検討してみるのもいかがでしょうか。

海外在住者投資、日本帰国後の出口戦略について別記事にまとめました。

バンガード証券口座開設から6か月時点の成績を記事にまとめました。

コメント

  1. Take より:

    初めまして。イギリス在住のTです。いつもありがとうございます。質問させて頂いてもよろしいでしょうか?
    ①FTSE Global All Cap Index Fund – Accumulation
    https://www.vanguardinvestor.co.uk/investments/vanguard-ftse-global-all-cap-index-fund-gbp-acc?intcmpgn=equityglobal_ftseglobalallcapindexfund_fund_link

    現在イギリス在住ですが、二年後にシンガポールに移住します。
    ISAの限度額年£20,000×2年をできるだけ使い切り、利益をすべて再投資し、老後資金として放置しておこうと思います。
    上記のファンド1本だけをかんがえてますが、このファンドは問題ないと思いますか?

    • ひろ@イギリス駐在ひろ@イギリス駐在 より:

      ご質問ありがとうございます。シンガポールに移住は羨ましいですね!

      こちらはグローバルにバランス良く投資しているETFですね。
      Tさんは投資後イギリスでファンドを維持したいとのことで、2点気を付けた方が良いかと思いました。
      ①口座・ファンド維持手数料 
      →バンガード証券は口座手数料0.15%と、こちらのETFはongoing chargeか、0.23%とのことで、毎年0.38%の手数料が発生します。世界にはETFとしてはもっと安く購入維持する方法はありますので、シンガポールで良いETFが見つかればそちらにシフトするのもありかと思いました
      ②分配金再投資について
      →ISAの説明によると海外転出時でもStock ISAの口座と購入済みのファンドは維持できるようですが、分配金を再投資できるのかまでは分かりません。バンガード証券に一度問い合わせてみるのが良いかと思います。

      商品については、バンガードの全世界株式なので問題ないと思いますが、上記の手数料と分配金再投資について納得の上判断されると良いと思います。

      最後は投資に絶対はないので、材料を揃えた上で是非ご自身で判断して判断頂ければと思います。
      お役に立てると幸いです。

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