ソフトバンクの新格安プラン、LINEMOが発表されました。国際ローミング無料とのことですが、海外でどれだけ使えるんでしょうか?
各キャリアから格安プランが発表されています。海外で利用する機会が多いのですが、どのプランがおすすめですか?
ソフトバンクとLINEがコンビを組んだLINEMOのプラン内容が遂に発表されました。海外に強いのahamoと楽天UN-LIMITとの違いを徹底検証します!
ソフトバンクのLINEMOとは?
2021年2月18日に、ソフトバンクの格安ブランドとして、LINEMO(ラインモ)が発表されました。既にSoftbank on LINEという名称で新サービスを告知済みでしたが、新たなネーミングで3月17日サービス開始となります。
そのコンセプトは「タノシイオドロキ。」。最後の”。”が「モーニング娘。」っぽい!?
その主な特徴10個を簡単にまとめました。
- 料金は20GBで税抜2,480円/月の単一プラン
- LINE関連の通信が無料になる”LINEギガフリー”
- LINEクリエーターズスタンプ使い放題(月額240円相当) ※2021年夏開始
- 通話料20円/30秒。通話オプションは5分無料が500円、かけ放題で1,500円
- eSIM+eKYC(オンライン本人確認)で即日開通可能
- ソフトバンクの4G/5Gネットワークを利用
- オンライン申し込みのみ
- 契約事務手数料、MNP転出手数料、SIM交換/再発行手数料は無料
- 20GB超過後の速度制限は1Mbps、1GB500円で容量追加可能
- 国際ローミング無料
通話もコミュニケーションもLINEで十分!というユーザーにピッタリ
既に発表されているドコモのahamoでは、国内通話5分以内無料が含まれて月額2,980円でしたが、LINEMOは基本通話は有料(20円/30秒)となる代わりに、LINEに関連するデータ通信が無料、その名も”LINEギガフリー”が付いてきます。
今回のプレゼンテーションによると、LINEを利用するユーザーは月間8,600万人以上、85%のユーザーが毎日利用しており、今回のプランは通話もメールもLINEで十分!その分月の通信料を抑えたい、というユーザーに最適です。
またデータ容量のかかるビデオ通話もLINEギガフリーなら無料対象なので、Wi-Fi環境の無い場所でのビデオ通話、LINE飲み会なども心配ありません。
一部LINEギガフリーの対象外のサービスもありますので、詳しくは下の表をご確認下さい。
更に嬉しいことに、2021年の夏からはLINEクリエーターズスタンプ使い放題も無料で付帯します。LINEスタンプ プレミアム(月額240円)のサービスが、LINEMOなら無料で利用でき、700万種類以上のスタンプが使い放題になるんです。
これまでクリエーターズスタンプを頻繁に購入していた方にとっては、非常にお得ですね。サービス開始は2021年夏からという点はお気を付けください。
申し込み、解約が完全ストレスフリー
まず完全オンライン対応なので、店舗に出向く必要がありません。また契約手数料、転出手数料、SIM交換・再発行手数料が完全無料ですので、気軽に加入したり解約したりできます。
またeSIM対応で、且つ運転免許証などを使ったオンラインでの本人確認(eKYC)に対応しているので、最速その場でeSIMが発行されてその日から利用開始できます。
ここは楽天モバイルが推している条件と同じですね。
LINEMOの海外利用は?ちょっと期待外れ・・・
”国際ローミング無料”にはデータ容量は含まれない
LINEMOの発表資料の中に、国際ローミング無料という記載があり、最初毎月の20GBの容量を海外でも利用できると勘違いしてしまいました。
実際、ドコモのahamoでは月20GBの容量を海外でも利用できるんです。(最長連続15日間)
しかし、発表時のQ&Aの中で明らかになったのは、海外での通話料とデータ利用量は毎月の定額には含まれず、Y!mobileの現行の料金体系が適用されるとのこと。
・・・・・残念!!
海外ローミングをONにできるところだけが無料なんて・・・、全然嬉しくないです。
それでは、LINEMOを海外で利用した場合に掛かる料金を、「データ通信」「通話」「SMS」という観点でまとめていきましょう。
海外でのデータ通信
まずLINEMOのプレスリリースにもあるように、国際ローミングに関しては無料。しかし下記2点に気を付けなければなりません。
- 国際ローミングが利用できるのは契約から5か月目から
- 海外でのデータ通信は定額の範囲には含まれておらず、Y!mobileの海外通信料金が適用される
契約から4か月は国際ローミング無料が適用できないのがどのような理由からなのかは、イマイチ良くわかりませんでした。
それでは、LINEMOを海外でデータ通信を利用した場合の料金を見ていきましょう。Y!mobileのWebサイトに、海外でデータ通信を利用した場合の料金は、次のように記載されています。
ネットを利用すると大抵25MBは超えてしまうので、「海外パケットし放題」を事前に申し込み、1日定額2,980円となります。使い放題というのはデータ利用量が多い方には良いですが、正直高いですね。1週間連続で利用すると2万円以上掛かってしまします。
また日本時間の0時でリセットというのも、海外の時差を考えると日中にリセットされてしまう可能性もあるので、タイミングをつかむのが難しいですね。
海外での通話
海外での通話利用について、まず私が住んでいるイギリスでの通話料を調べてみました。
何故か複数の事業者が掲載されていて、微妙に値段も異なります。繋がった電波によって料金が変わるということなのでしょう。
事業者によりますが、発信に関しては滞在国内(75~110円/分)<日本向け(175~260円/分)<その他の国向け(265円/分)の順に高額になっていきます。
また着信でも1分110~155円の料金が発生してしまいます。Y!mobileに準じるということなので、海外での通話に関しては特に優位性はありませんね。
次にアメリカを見てみます。こちらは、滞在国内(125円/分)<日本向け(140円/分)<その他の国向け(210円/分)、着信は1分175円の料金が発生します。
通話料に関しては、後程分かり易く表にまとめてあります。
国別の詳しい料金は、こちらの国際ローミング(世界対応ケータイ)から調べることができます。
海外でのSMS
SMS(テキストメッセージ)についてもイギリス・アメリカ両方調べたところ、共に送信は1通100円という状況でした。受信は無料です。
SMSはあまり使わないかもしれませんが、日本から届いたSMSに返信する際など、ちょっとしたメッセージを送るのに100円掛かるのは痛いですね。
楽天 UN-LIMIT Ⅵを海外で利用する
次に楽天モバイルの最新料金プランUN-LIMIT Ⅵの海外利用に関しては、以前こちらの記事でahamoとの比較という形で一度まとめてはいますので、詳しくはそちらを参照して頂きたいです。
こちらでは、楽天UN-LIMIT Ⅵについて海外での利用シーンで「データ通信」「通話」「SMS」という観点での料金を簡単におさらいしましょう。
海外でのデータ利用
楽天UN-LIMITの海外でのデータ利用の特徴をまとめると、以下のようになります。
- 海外・国内問わず、利用したデータ量に応じた段階プラン料金が適用
- 海外データローミングは、「パートナー回線エリア(海外)」という条件が適用となり、「2GBまでは速度制限なし、超過後は最大128kbpsでデータ使い放題」となる
- 2GB超過後は1GBあたり500円のデータチャージにて、高速通信の利用が可能
海外データローミングは指定の66か国でのみ可能とのことなので、対象国は楽天モバイルのWebサイトをご確認下さい。(主要国はほぼカバーされています。)
海外での通話
楽天モバイルでは、Rakuten Linkという通話アプリを通じて通話することで、海外から日本国内への通話は無料。また着信も完全に無料です。
一方、国内→海外や、海外→海外は国際通話料金が発生します。一例として、
- イギリス 108円/30秒 ※その他多くのヨーロッパ諸国
- アメリカ 34円/30秒 ※その他北米諸国
国によって結構料金に差があります。具体的な国別の料金は、こちらをご参照ください。
海外でのSMS
海外でのSMSについては、Rakuten Linkアプリを利用することで、対象66か国については送信・受信共に無料。
まとめ
それでは、ここまで開設したLINEMO、楽天UN-LIMIT、そして前回調べたahamoの海外利用料金を一気に表にまとめてみましょう。
楽天UN-LIMIT | ソフトバンクLINEMO | ドコモahamo | ||
---|---|---|---|---|
データ 通信 | 海外利用 | 2GBまで定額内で利用可能 ※対象66か国 | 海外パケットし放題 1日2,980円 | 20GBまで定額内で利用可能 ※対象82か国 |
その他条件 | 2GB超過後は128kbpsに速度制限 | 15日を超えると速度制限 | ||
1GB500円でデータチャージ可能 | ||||
通話 (発信) | 海外→日本 | 無料 ※対象66か国 | イギリス:175~260円/分 アメリカ:140円/分 | イギリス:180円/分 アメリカ:140円/分 |
海外→海外 (滞在国内) | イギリス:108円/30秒 アメリカ:34円/30秒 ※国際通話かけ放題 (980円/月) オプション有り (対象66か国) | イギリス:75~110円/分 アメリカ:125円/分 | イギリス:80円/分 アメリカ:125円/分 | |
海外→海外 (その他の国) | イギリス:265円/分 アメリカ:210円/分 | イギリス:280円/分 アメリカ:265円/分 | ||
通話 (着信) | 無料 ※対象66か国 | イギリス:110~155円/分 アメリカ:175円/分 | イギリス:110円/分 アメリカ:175円/分 | |
SMS | 送信 | 無料 ※対象66か国 | 100円 | 100円 |
受信 | 無料 ※対象66か国 | 無料 | 無料 |
結論としては前回ahamoと楽天UN-LIMITを比較した時と変わらず、次のようになるかと思います。
- 短期滞在で、海外で電話はあまりしないけどデータはがっつり使いたい →ahamo
- 海外でデータはそこそこ使えれば良い。日本との電話のやりとりが多い →楽天 UN-LIMIT
ソフトバンクとLINEというビッグブランドが鳴り物入りで発表したLINEMOですが、国内のLINEヘビーユーザーにとっては非常に魅力的なプランだと思います。
一方、海外での利用を想定するとLINEMOの優位性を見つけることはできませんでした。海外での利用が多い方には、定額範囲内でデータ利用ができるahamoや、国際通話が格安の楽天UN-LIMITがおすすめです。
キャンペーン
LINEMOと楽天UN-LIMITは、共に登場したてということもありそれぞれキャンペーンをやっていますので、こちらも比較してみましょう。
まず、LINEMOは先行エントリーを開始前日の3月16日までに行うと、PayPayボーナス3,000円相当のプレゼントを行っています。
一方、楽天モバイルは2月現在3つのキャンペーンをやっています。
①最大25,000ポイント還元キャンペーン
SIMの契約で5,000円分ポイント還元、更に対象スマホを同時に購入すると最大20,000円分ポイントが還元されるという何とも太っ腹なキャンペーンをやっています。
②Rakuten Hand実質0円キャンペーン
Rakuten Handという小さくて軽い、楽天オリジナルのスマホを同時に購入すると、19,999ポイントが還元されることで、実質0円で手に入れられるというキャンペーンです。このRakuten Handは結構性能も良く、評判が良いようです。
③Wi-Fi実質0円お試しキャンペーン
実質0円で、ポケットWi-FiプランとSIMフリーRakuten WiFi Pocket本体を使うことができます。仮にお試しして気に入らなければ、0円の間にキャンセルすれば大丈夫。
また楽天UN-LIMITは先着300万回線まで1年間完全無料というキャンペーンもやっており、残りも少なくなってきているようなので、もし検討している方は今すぐ申し込みするのが良いと思います。
また、楽天モバイルの海外移住者に向けたお得な使い方をこちらの記事で解説していますので、良ければご覧下さい。
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