蒸気機関車発祥の地イギリスでは、今でも全国各地に保存鉄道という形で、蒸気機関車を走らせている場所が沢山あります。機関車トーマス大好きな3歳の息子には夢のような世界で、各地の機関車を乗り回っています。今回は私が乗った大人も楽しめるオススメの蒸気機関車をランキング形式でご紹介します!
イギリスのSL保存鉄道
イギリスは蒸気機関車発祥の地であり、日本で明治時代に最初に営業を行った鉄道もイギリス製の蒸気機関車を導入していました。そんなSLの歴史が深いイギリスでは、今でも保存鉄道という形で蒸気機関車を走らせている場所が今でも100以上存在するとのことです。
これらの保存鉄道は、乗客からの運賃収入と、多大なボランティアの貢献によって成立しています。保存鉄道に乗りに行くと、たいてい気の良いおじいさんが迎えてくれます。
こんなに動いているSLに乗れるチャンスが多いのはイギリスだけ。そして綺麗な景色や、観光も同時に楽しめる場所も沢山あるんです。そんな大人も一緒に楽しめる場所をご紹介しましょう。
第1位 Dartmouth Steam Railway
私のイギリスの保存鉄道おすすめNo.1は、Dartmouth Steam Railwayです。イギリスの南海岸のリゾート地、トーキー(Torquay)の少し南に位置するペイントン(Paignton)から、海と川が交わる独特の地形のダートマス(Dartmouth)まで私たちを運んでくれます。
車窓から見る海辺の眺めが最高
この鉄道のおすすめポイントは、何と言っても車窓からの眺めが良い点。しばらく海沿いを走るので、海を眺めながらSLに乗ることができるんです。先程の写真はホームページから借りた画像ですが、こんな感じで砂浜のすぐ横を走るポイントもあるんです。この景色だけでも一度乗ってみる価値がありますよ。
ちなみに、私たち家族はこの砂浜の近くに泊まっていたので、朝海辺を散歩していている時にすぐ間近で機関車が走っているのを見ることができました。是非時間があればこちらのグッドリントン・ビーチを訪れてみて下さい。アングルによっては砂浜に並んだカラフルなビーチハット(着替えや荷物保管用の小屋)と機関車を同時に押さえたフォトジェニックな1枚が撮影できます。
グッドリントン・ビーチの場所はこちらです。こちらの海岸も雰囲気が良いので、近くに泊まって夜は海辺のパブのオープンテラスで食事も良いと思います。
終着のダートマスで地中海気分を味わいながら街歩き
そして到着地のダートマスがおしゃれな海辺の町で、ちょっぴり地中海に来たかのような気分を味わいながら街歩きを楽しめます。写真のように、カラフルな建物が並びます。実はSLの終着駅はキングスウェア(Kingswear)という場所で、ダートマスからはダートマス川を挟んだ対岸になります。この川には橋が架かっていないのですが、渡し船が頻繁に運行しており、SLのチケットにはこの渡し船の料金も含まれているんです。キングスウェアに到着すると、そのまま渡し船の乗り場に案内され、15分ごとに運行される船に乗ることができます。
そしてダートマスに到着したら、ダートマス川のリバークルーズに参加されることをおすすめします。川に係留された沢山のヨットを眺めつつ上流に遡ると、あの有名な推理作家アガサ・クリスティーゆかりの地を辿ることができます。ダートマス鉄道とクルーズをセットで予約することもできますし、私は渡し船を下りた所のチケットブースで申し込みました。乗り場は渡し船のすぐ隣です。
またダートマスは港町だけあって、シーフードのお店が沢山あります。しかもイギリスの海辺の街によくありがちな、”シーフード”と言いつつ中身はフィッシュ&チップス屋さんだった、というオチでは無く、しっかりとしたシーフード料理を食べられるお店があります。私は時間が無くて、対面販売のみのこちらのThe Crab Shellというお店でカニの身たっぷりのクラブシェルサンドをテイクアウトして帰りの汽車で食べたのですが、とても美味しかったので時間が無い方にはおすすめです。
まとめ
海辺を走るので車窓の景色が良いのと、終着のDartmouthの街歩きが楽しいことから、第一位としました。間違いなく家族で楽しめると思います。
Dartmouth Steam Railway(HP)
ペイントン(Paignton)~キングスウェア(Kingsware)=(Ferry)=ダートマス(Dartmouth)
大人:£18.9、子供(3-15歳):£11.5、ファミリー(子供3人まで):£52
第2位 Ffestiniog & Welsh Highland Railways
次にオススメしたいのは、ウェールズにあるスノードニア国立公園の大自然の中を駆け抜ける小さなSL、Ffestiniog & Welsh Highland Railwaysです。
国立公園の大自然を小さな機関車から間近に味わえる
歴史的にウェールズは線路の幅が通常よりも狭い狭軌となっており、機関車も小さくかわいいのが特徴です。その小さな機関車が広大なスノードニア国立公園の深い森の中を、木や壁すれすれに駆け抜けながら山を登っていきます。この動画の迫力から、それを感じていただけるのではないでしょうか。そして到着した先のタン=ア=ブルフ(Tan-y-Bwlch)は非常に自然豊かな場所で、きれいな湖まで散策することができますよ。
ポイント2 ウェールズの古城巡りと一緒に楽しめる
私はウェールズの古城巡りと組み合わせてこの機関車に乗りました。スノードニア国立公園はウェールズ旅行の定番ですし、子供連れの方は有名な登山鉄道よりも機関車の方が喜ぶかもしれません。
ウェールズの古城は当時の姿をそのまま残している城が多く、とても見ごたえがありました。複数回る方にはCadwの年間パスポートが意外と安いのでおすすめです。
まとめ
ウェールズ旅行の際に是非訪れたいスノードニア国立公園、その自然を間近に味わえるSLに乗ってみるのもおすすめですよ。
Ffestiniog & Welsh Highland Railways (HP)
ポルスマドグ(Porthmadog)~タン=ア=ブルフ(Tan-y-Bwlch)
料金:£50(コンパートメント貸切。6人まで乗車可)※COVID-19特別対応
ちなみに、乗車後にポルスマドグを発車する機関車をドローンで空撮しました。小さな機関車と広大なスノードニア国立公園の対比が良くわかって頂けると思います。
第3位 North Yorkshire Moors Railway
第3位はノース・ヨークシャー・ムーアズ鉄道です。イギリスの中でも北に位置するノース・ヨーク・ムーアズ国立公園の中を走る鉄道で、スコットランドに寄る途中に組み合わせるなども可能です。またヨークにある鉄道博物館はイギリス最大の規模ですので、鉄道好きの方は鉄道をメインに旅を計画するのも良いでしょう。また週末以外も運行していて、一日の運行本数が多いのも特徴です。
ハリーポッターのホグズミード駅の舞台に降り立てる
ハリーポッターの記念すべき第1作である賢者の石、映画をご覧になった方も多いのではないでしょうか。その映画の中でハリー達がホグワーツ特急で降り立つホグズミード駅の撮影の舞台が、このノース・ヨークシャー・ムーアズ鉄道のゴースランド駅になります。蒸気機関車に乗ってこの駅に降り立つと、まさに魔法学校に入学したハリー達の気分を味わえるはずです。
終着駅のWhitbyで観光できる
終着駅のウィットビー(Whitby)には、Whitby Abbey(ウィットビー修道院跡)という有名な観光地があります。丘の上に立つこの修道院跡は1500年代に建てられたもので、English Heritageの遺跡に指定されており、この地域の有名な観光スポットとなっています。こちらのAbbeyの観光とSLの乗車を組み合わせて、ノース・ヨーク地域を満喫してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ハリーポッターの撮影の舞台となった駅に降り立ち、また終着のWhitbyでは観光が楽しめる、2度美味しい鉄道です。
North Yorkshire Moors Railway(HP)
ピカリング(Pickering)~ウィットビー(Whitby)
料金:£30(コンパートメント貸切。6人まで乗車可)※COVID-19特別対応
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